地図と人物でたどる、日本の時間。

MOZU—FURUICHI KOFUN FIELD GUIDE

百舌鳥・古市古墳群を
2日で歩く

巨大古墳を「天皇の墓」とだけ見ず、大小の墳墓、博物館、都市の地形をつなぎ、5世紀の王権が力をどう形にしたかを読みます。百舌鳥と古市は離れているため、一日ずつ歩きます。

所要
2日
移動
鉄道+徒歩
構成
7地点・区間
後世に描かれた仁徳天皇の肖像
この肖像は後世の想像図です。古墳という実物資料と、天皇名を結びつける後世の伝承を分けて歩きます。

BEFORE THE WALK

古墳名・陵名・被葬者を分ける

大きさは確かな考古資料です。一方、誰が葬られたかは多くの古墳で確定していません。この違いが見学の出発点です。
WORLD HERITAGE

45件49基が一つの世界遺産

2019年登録。4世紀後半から5世紀後半の大小・多様な形の古墳が、当時の政治と社会の階層を物理的に示します。

TWO CLUSTERS

百舌鳥と古市は別の地域

百舌鳥は堺市、古市は羽曳野市・藤井寺市です。天王寺・大阪阿部野橋付近を介して移動するため、丁寧に歩くなら二日に分けます。

CAUTION

陵名と被葬者確定は別

仁徳・履中・反正・允恭・応神などの陵名は宮内庁の治定と管理上の名称です。墓誌がなく、考古学上の被葬者名は確定していません。

HOW TO READ

遠景・展示・地上の距離を重ねる

1

遠景都市の中の配置

2

展示形と築造技術

3

徒歩規模と階層差

TWO-DAY ROUTE

百舌鳥4地点、古市3区間を歩く

DAY 1 / 百舌鳥・堺巨大古墳を展示と都市から読む
01
堺東

堺市役所21階展望ロビー

最初に高い場所から、古墳が都市の中へ残った位置関係をつかむ。

仁徳天皇陵古墳を地上の拝所だけで見ると、巨大な樹林の一部に見えます。まず堺市役所の展望ロビーから市街地と古墳群の広がりを確認し、古墳の向き、大仙公園、海側との位置関係を頭に入れます。天候や樹木によって輪郭の見え方は変わるため、前方後円形が完全に見える展望台とは考えません。

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02
大仙町

百舌鳥古墳群ビジターセンター・仁徳天皇陵古墳拝所

映像と地図で全体像を見てから、日本最大の前方後円墳の正面へ立つ。

ビジターセンターで百舌鳥・古市の二つの古墳群と世界遺産の構成を確認し、仁徳天皇陵古墳の拝所へ向かいます。大仙古墳は5世紀中頃に築かれた実物の遺跡ですが、被葬者を仁徳天皇と確定する墓誌はありません。宮内庁の陵名、観光上の名称、考古学上の古墳名を区別して見学します。

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03
大仙公園

堺市博物館・大仙公園

墳丘へ入れない分、出土資料・復元・映像から築造と葬送を読む。

堺市博物館では古墳の形、埴輪、築造技術、百舌鳥古墳群の配置を確認します。巨大古墳だけでなく、周囲の小型古墳と形の違いを見ることが重要です。2026年4月に空調工事後の再開を確認していますが、月曜を基本とする休館日、展示替え、最終入館時刻は旅行直前に公式カレンダーを確認してください。

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04
大仙公園南側〜上野芝

いたすけ古墳・履中天皇陵古墳

保存運動の古墳と巨大古墳を歩き、築造順が皇統順と一致しない問題を見る。

いたすけ古墳は宅地開発から守られた保存運動の象徴です。さらに上石津ミサンザイ古墳へ歩くと、宮内庁が履中天皇陵とする巨大古墳に着きます。考古学上は大仙古墳より先に築かれた可能性があり、記紀の仁徳から履中という父子順と古墳の年代を単純に重ねられません。百舌鳥だけで半日以上歩くため、古市まで同日に詰め込みません。

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DAY 2 / 古市・藤井寺〜羽曳野大小の古墳がつくる群を歩く
05
藤井寺市国府〜沢田

土師ノ里駅・允恭天皇陵古墳・仲姫命陵古墳

大王墓だけでなく、大小の古墳がまとまって築かれた群として歩き始める。

近鉄土師ノ里駅から、市野山古墳(允恭天皇陵古墳)、鍋塚古墳、仲津山古墳(仲姫命陵古墳)へ進みます。陵墓として管理される古墳は墳丘内部へ入らず、拝所や外周から見学します。小さな古墳にも立地と形の違いがあり、規模の差が当時の政治・社会構造を可視化したという世界遺産の価値が分かります。

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06
羽曳野市誉田

応神天皇陵古墳・誉田八幡宮

国内第2位の墳丘を、王権の動員力と後世の八幡信仰の両面から見る。

誉田御廟山古墳は墳丘長約425メートル、5世紀前半築造とされる古市最大の前方後円墳です。宮内庁は応神天皇陵として管理しますが、被葬者名は確定していません。隣接する誉田八幡宮では、古墳そのものと、応神天皇を八幡神として記憶した後世の信仰を分けて考えます。

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07
羽曳野市白鳥〜軽里

墓山古墳・峯ヶ塚古墳・白鳥陵古墳

一基の巨大さではなく、異なる規模と形が連なる景観を見て古市駅へ向かう。

応神天皇陵古墳の南側から墓山古墳、峯ヶ塚古墳、白鳥陵古墳へ進み、古市駅で終えます。藤井寺市観光協会の一日コースは土師ノ里駅から古市駅まで約7キロです。すべての古墳を数えることより、巨大な大王墓、その周辺の中小古墳、後世の市街地が同じ地形に重なる様子を比較します。

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CHOOSE YOUR ROUTE

自力で2日、堺を貸切案内、車で大阪と堺

予約商品は百舌鳥・堺側を含みますが、このページの古市コースまでは含みません。範囲を正直に分けて選びます。
01 / 二つの古墳群を理解する

このページの自主コース

所要
2日・各日5〜7時間
主な範囲
百舌鳥4地点+古市3区間
向いている人
博物館・拝所・大小の古墳を比較し、史料上の限界も含めて学びたい人
02 / 堺を案内付きで歩く

Klook 堺市1日貸切ガイド

所要
約8時間
主な範囲
仁徳天皇陵古墳と堺の歴史文化スポット
向いている人
堺の古墳・寺院・港町の歴史をガイドへ質問しながら巡りたい人
03 / 大阪市内から車で巡る

Viator 大阪・堺貸切車ツアー

所要
1日
主な範囲
大阪市内の寺社・庭園+堺の古墳
向いている人
英語ガイドと専用車で大阪市内と堺をまとめたい人

BOOKING OPTIONS / PR

堺を歩く貸切ガイドか、大阪市内からの貸切車か

Klookは仁徳天皇陵古墳を含む堺市内の1日貸切ガイド商品、Viatorは大阪市内の寺社・庭園と堺の古墳を専用車で巡る英語ガイド商品です。どちらも古市古墳群まで巡る商品ではありません。
※ 当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。予約が成立した場合、運営者に報酬が入ることがあります。料金、対応言語、訪問地点、集合・送迎、入場、キャンセル条件は変わる場合があるため、予約画面で最新情報をご確認ください。

FACTS & VISIT QUESTIONS

古墳群を歩く前の疑問

離れた二つの地域、見学できる範囲、陵墓名と考古学上の確定を混同しないための確認事項です。
01百舌鳥古墳群と古市古墳群を1日で回れますか?

代表的な古墳を外から短時間見るだけなら可能ですが、二つは離れています。博物館と徒歩見学を含めるなら、百舌鳥と古市を一日ずつに分ける方が現実的です。

02仁徳天皇陵古墳や応神天皇陵古墳の中へ入れますか?

陵墓として管理される区域の内部へ一般の見学者は入りません。拝所・外周・周辺施設から見学します。公開される小古墳や公園でも、柵と現地案内に従ってください。

03地上から前方後円形が見えますか?

巨大古墳は近くから全形を見通しにくく、樹林のように見えます。展望地点、博物館の模型・映像、公式地図を先に使うと、地上の距離と形を結びつけやすくなります。

04KlookとViatorのツアーで古市古墳群も回れますか?

確認時点の掲載内容では、どちらも堺・百舌鳥側を含む商品で、このページの古市徒歩コースは含みません。最新の行程、言語、送迎、入場、取消条件を予約画面で確認してください。

05大阪府立近つ飛鳥博物館も同じ日に行けますか?

近鉄長野線・喜志駅から路線バスを使う別エリアにあり、古市の約7キロ徒歩コースへ加えると急ぎ足になります。古墳時代をさらに深める別日・半日候補として扱うのが安全です。

06古墳の名前と天皇の墓は確定していますか?

確定していません。古墳は実在する考古資料ですが、宮内庁の治定陵名と、被葬者を証明する考古学的同定は別です。本ガイドでは両方の名称を併記します。

SOURCES & BEFORE YOU GO

開館日・交通・見学範囲を公式情報で確認

博物館には休館日があり、徒歩コースは天候の影響を受けます。陵墓・史跡の柵内へ入らず、旅行直前に各自治体と施設の案内を確認してください。